遊泳大会と弁論大会

　この２〜３日、とても気持ちのええ気候どす。
　特に、夕方の河川敷の散歩は、たまらん程、気持ちええどす。

　今日も今日とて、河川敷に散歩に行った私は、生きてるって素晴らしい・・・・という気持ちで、すがすがしく歩いていた。
　すると、前から黒ラブのジャックが、いそいそと歩いてきた。
『天むすちゃん、大丈夫？』といきなり、聞かれた。
　昨日、散歩で会ったジョリーに、天むすの事故の事を話したんだけど、もう、伝わってるのか・・・。

　そして、その後、会う人会う人に、同じ事を聞かれた。そのたびに、事の顛末を、話さなければならんかった。テープレコーダーを持って歩かなあかんなぁと、思った。

　とにかく、そんなこんなで、天むすの事故の話だけじゃなく、いろんな事故の自慢話大会みたいな趣になってきた・・・。
　皆、いろいろな交通事故の体験をしてるもんだ！

　と、その時、犬達が、かまってもらえない為か、反乱を起こした。
　馬鹿な飼い主達が、目を離している隙に、次々と川の中にダイビングし始めたのだった。
　淀川は、ゴールデンやラブラドール、コーギーに、ボーダーコリー、鴨たち・・・・たちまち多犬種その他遊泳大会が、開催されてしまった。

　飼い主達は、一瞬、青ざめたが、時は、もう戻せないと開き直り、そのまま何事もなかったかのように、弁論大会を繰り広げるのだった。

　しかし、飼い主達の目は、さっきまでの生き生きした目ではなく、どんよりと曇っていた。

　なんといっても、淀川の水は恐ろしく臭いのである。夕食前の忙しい時間に、また犬の洗濯が加わるのであった。