伝説の別荘地

2000年11月19日
やられた!してやられた!!
自分だけは大丈夫と思ってたのに・・・

最近、私の周りは別荘ブームである。
別荘ブームといっても、とにかく良い物件を探しては、それを見に行って批評するくらいなもので、まだ購入したという話は1件しか聞いたことはないけど・・・。

とにかく、今日は天気も良かったし、朝のいまいましい町会の公園掃除を終わらすとヒマだったので、きみちゃんと和歌山まで別荘ツアーに出掛けることにした。

広告では、1区画40坪位で80万円からという温泉付の格安物件だった。
どうせ、話半分くらいで2倍以上としても・・・安いじゃないか!2区画買っても160万円×2?
おまけに御坊より手前の広川インターから車で12分!と、近い!
大阪から約2時間位で行ける温泉付別荘に心惹かれて、フラフラと、焼かれると分かって火に向かっていく蛾のように行ってしまったのだった。

広告通り2時間で到着した。
が、すごい急な勾配の坂を上がらなければならなかった。
物件は、段々畑のように山肌に申し訳程度のようにあった。
80万円やもんな〜・・・こんなもんか〜・・・
と思ったら、そこは450万円〜500万円の物件だと言うではないか!

ほんなら、80万円はどこやねん???

・・・・・・・・!!!!!!

なんと!なんと!崖を指差して
『あちらでございます。』と澄ました顔で不動産屋のオッサンは言った。
『・・・・・・どないして、家建てるん?』と私。
するとオッサンは呆れたような顔をして
『ほら!あの端の物件だけ、見本にあのようにしてございます。』
見ると、鉄柱が高々と4本刺してあって其処に鉄板のような物で塞いでるような・・・・

ようするに、その鉄板の上で住めと言うのか?
なんぼ大阪人でも、住居までお好み焼でいいのか?!

『見晴らしもいいし、風通しもいいですよ〜』
慌てて鉄板から、目をそらし、気を取り直して段々畑を見た。
『石垣もないから、又造成費用がかかりますねぇ』と私。
『お客様、これを見てください。種が吹き付けてあるでしょう?芝生の種なんですよ。これが根をはって地盤が強固になって大丈夫なんですよ。このままで十分、立派な家が建ちますよ〜』

慌てて、そこからも目をそらしふと山肌をみると・・・
古びた墓が5〜6、ひっそりと木の間にボァァ〜〜ンと見えた。

もう、何も言わずその別荘地を去った。

しばらくふたりは無言で車を走らせた。
そのうち笑いが止まらなくなった。
話には聞いた事があったけど・・・
こんなん、ほんまにあるんや〜!!と、むしろ感動した。

買った別荘地を見に行くと、何処にもなくて海だけだった話とか(引き潮の時だけ現れる別荘地)いろいろ話には聞いた事あるけど・・・
笑い話だと思っていた。
みんな、ほんまの話やってんな〜・・・感動!

帰りに町営の温泉施設の看板を見つけたので、せめて入っていこうと恐る恐る行った。
予想に反して1年前に完成したばかりの綺麗な良い施設だった。ほっ・・
しょうこりもなく、野菜を売りに来ていたおばあちゃんが居たので、『土地、分けて〜!』と拝んだが冗談としかとってくれなかった。
『今から、風呂に入るから出るまでに考えとってな〜♪』と訳の分からん事を言って温泉に入った。

なかなか露天風呂も広くていい施設だった。
ますます、この近くの土地が欲しいな〜と思って、イソイソとおばあちゃんの所に行くと、もう孫娘だけしか居なかった。逃げられたか!

ほんま、あんなクソ業者から買うより、百姓やさんに分けてもらった方がどんなにいいかと思う。
この辺は、どこでも温泉がひかれているらしいしね。

とにかく、それなりにおもしろい一日だったかな?

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