新地のねえちゃんの贈り物

あのさ〜・・・
こんなん言うたら罰当たるかも知れへんけど、
もらっていやなものってあるよね〜。

今日、力也ちゃんがソレを持って帰ってきよった！すんごい大きなハッポースチロールのクーラー！
だいたい想像つくやろ！
生き生き食べ物！

私は、生きた物の料理は絶対いややねん！
お店でおどり食いは好きやけど、自分で料理は絶対いややねん！

私の家には、執事のセバスチャンも教育係のロッテンマイヤーさんもいてへんし！
ましてや、料理長は私しかおれへん！

おそるおそるクーラーのふたを開けると・・・
でっかいスワイガニ２匹と毛ガニ１匹、おまけに伊勢海老も・・・ガサゴソ蠢いている。
やーーーめーーーてーーーー！！！！
よく見ると、甘海老も袋にいっぱい！
と、これは嬉しかったけど、イクラちゃんも！（これは完璧に死んでるし手間かからんもん♪）

今日は、遅れ給料日やから力也ちゃんも遅いと思ってたし、きみちゃんもお出掛けやったから、天むすとふたりで、焼き鳥に行こうと思ってたのに！

こういうのって、料理するんもいややけど、絶対この日に食べなアカンのが、またすごくいやや！

力也ちゃんは、例のごとく目をらんらんと凄まして腹へった攻撃やし・・・・
『おう！新鮮やから刺身でもいけんぞ！』と、力也。
だれが、刺身にすんのや！
生きたまま、このでっかい蟹に包丁なんか、よう入れんわ！
動いてるやんかーーー！！！

とりあえず、死んだ甘海老の皮むきをした。
これも、数が数やから、指がシバレテ辛い。
その間、力也ちゃんはイクラをスプーンでガブガブやっていた。
天むすが、イクラが大好物やから、そばを離れない。

お願いやから、イクラと甘海老でお腹いっぱいになってくれへんかな〜・・・と空しい期待をしながら
、ついに、残るはガサゴソ蠢いている蟹と伊勢海老だけになってしまった。

思い出したくないので、この後は書かない。

『だれから、もろたん？』と、私。
『ん？新地のねえちゃん♪』と、にやける力也。

なーーんーーやーーとーーー！！！！
おのれ〜〜〜！！！新地のねえちゃんめ〜〜〜！！
お金を使わすだけでは飽き足らず、妻に対して、こんな恐るべき拷問までくらわすとはっ！！！

『ちゃうで！○○がよう行ってる店のねえちゃんやねん！ついでに、わし所も送ってくれたんやで！困るやんけのぉ〜！行かな、アカンやんけ！』
ほっぺたに蟹身をつけたまんま、しゃべるな！カス！

そら、確かに美味しかったけど・・・・
どっちかといえば、蟹だけでお腹いっぱいになっても嬉しくないし、ちょっとは、量も考えろって感じやわ！

あと、嫌いなんは新巻鮭も貰ったらいややな〜！
正月前の数の子攻撃も、たまらんもんがある。
でも、やっぱり生きた食べ物が、ぜ〜〜〜ったいいやや〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ！